2022/09/21

旧統一教会(勝共連合・原理研)の思い出

今回はこれまでと趣が異なりますが、タイトルからして不穏ですね…。誤解のないように申し上げておきますが、私は現信者でも元信者でもございません。

私がまだ夢多き青年であった大学入学時、今と同様にキャンパスでは新入部員獲得のために各部・サークルが新歓活動を繰り広げていました。その中に『原開研』というサークルがありポスターを掲示し新歓のチラシを配っていました。当時工学部に応用原子核工学科がありましたので、おそらくその学生たちが原子力開発について研究するサークルだったのだと思われます。そのチラシの中に「当サークルは『原理研・統一教会』とは一切関係がありません」という記述があり、『原理研』とは何だろう?と疑問に思った私が部の先輩に尋ねたところ、「あそこ(原理研)は相手にしちゃだめだ!とんでもないことになるぞ」と忠告されました。

その後大学にも少しなじんできた頃、帰宅時に大学正門の近辺にて学生に声をかける数人の人たち(おそらく学生ではない)を見かけるようになり、ある日とうとう私にも声をかけてきました。田舎育ちで人を疑うことを知らない純情な青年だった私(ここは笑うところではないので間違いのないようお願いします…)は、せっかく声をかけてもらったのだからと足を止めて話を聞くことにしました。以下、その勧誘者(勧)と私の会話です。

勧「すみません、今お時間大丈夫ですか?」

私「少しでしたら…」

勧「あなたは神の存在を信じますか?」

私「いいえ、全く信じてませんね」

勧「そうなんですね。ところであなたは物事には原因と結果があるのはご存知ですよね?」

私「まあそうですね」

勧「でもその原因も他のなにかの結果ということができますよね」

私「それはそうじゃないですかね」

勧「となると、原因の原因、更にその原因があり、この流れはどこまでも続くことになり始まりを見つけることができない、ということになりませんか。これっておかしいですよね」

私「(いや別におかしいとは思ってないけど)…そうなんですかね、おかしいですかね」

勧「始まりがないことになるのですからおかしいです。ですが実は始まりがあり、その始まりのことを『絶対原因』というのです。その『絶対原因』こそが神の存在なのです」

私「………」

勧「神の存在について興味はありませんか?」

私「全くありません。では失礼します」

勧「いや、ちょっと…」(私、無視して帰る)

(ちなみにこれはカントが神の存在の『宇宙論的証明』と分類したものらしい)

以後、何度もこの人達につきまとわれることになりました…本当にしつこいです。

このことを友人(高校・大学が同じ)に話したところ、同様につきまとわれていたとのことで、ある日次のように言ったそうです。

友「あなたは点に面積がないのは知ってますよね」

勧「はい」

友「その点の集合である線にも面積がありませんよね」

勧「はい」

友「でもその面積がない線が集まって面となると面積があることになる…。『無』から『有』が生まれることってそんなにおかしなことですか?」

勧「………」

(実はこの理論にはかなり飛躍があるのですがそこには目をつむるということで)

私はこの友人のように論破することができなかったのでしばらくつきまとわれる日が続きました。

その後、こちらに帰ってこの仕事を始めた頃、お世話になった先輩から面白いものがあるからぜひ来いというので行ったところ、その先輩の友人が統一教会に入信し、買ってくれと言って置いていったものがあるとのこと。それは統一教会系の会社が販売している麦から作ったコーラ系飲料『メッコール』という飲み物で、飲んでみろと笑いながら言うので一口飲むと…「こりゃ人間の飲み物じゃないよ…」とギブアップしました(ちなみに『世界一まずいコーラ』と言われているそうです)。

長々と昔語りをしましたが、何を言いたいかというと、「今世間を騒がせている旧統一教会のようなカルト的な宗教団体は意外とあなたの身近なところで活動し勧誘している」ということです。実際、宇和島にも宇東のすぐそばに旧統一教会の支部がありますし、かつてのオウム真理教も最初はヨガ研究会などの名目で信者を集めていました。こういう団体は純真な若者や心に悩みがある人、不幸を感じている人を狙ってきます。くれぐれもご注意ください。